「拓斗」 嬉しくて、胸がぎゅっと締め付けられる。 「そうだよ。 死んだりしない。 俺、手術したらちゃんと治るんだ」 「……そ、っか。よかった」 拓斗の口から聞けたのに安心して、 身体の力が抜けそうになる。 「成功率は90%で、けっして低くない」 「それならっ……!」 「でも、そんなの俺には関係ない!」 拓斗の声が、苦しそうに響く。 「俺にとっては、確率なんていつも1/2だ」 「拓斗……」 「手術して死ぬか、助かるか、そのどっちかだけだ」 気づくと拓斗の手が、 小さく震えていた。