「おかしいんじゃねぇの、瑞希」 夜、とっくに消灯時間を過ぎてから。 私が病室に忍び込むと、 拓斗は驚いた声でそう言った。 「来ちゃった」 「いや、来ちゃったじゃなくて……」 拓斗は混乱しているのか、 頭をがりがりと掻きむしる。 「どうやってここに入ったんだ!?」