何か私、屋上ばっかり来てるな。 学校の屋上からは、 病院とあのマンションが見える。 ……拓斗は今日も、病院にいるのかな。 考えると、また涙がにじんだ。 「だーかーら、泣くなーっ!」 志乃は私の顔に 自分のハンカチをぎゅうっと押し付ける。 「ふが」 やわらかいタオル地のハンカチで顔を拭くと、 少し落ち着いた。