「嘘……」 「嘘じゃない」 拓斗の声が、あまりにも冷静で、穏やかな物で。 「ここに」 拓斗が自分の胸の中央らへんを、 とん、と指でつついた。 「心臓の部屋を隔てる壁に穴があいて、 絶えず血が流れだしてる」 自分の顔が自然と歪んでいくのが分かった。 「機能もちゃんと働いてない場所が いくつかあるみたいで」 淡々と拓斗がそう話すのが、 悲しくて仕方ない。