拓斗は部屋に入って来た私を見た瞬間、 まるで難しい問題を出し、 それに正解した出来の悪い生徒を褒める 先生みたいに、 にっこり笑った。 「よくこの病院にいるとわかったね」 「考えたの」 拓斗と話してる。 あんなに会いたいと思った彼がすぐ前にいるのに、 私は思ったより冷静に振る舞うことが出来た。 唇は、小さく震えてたけど。 「あのマンションの屋上から、 ここの病院が見えたから」