拓斗はあの屋上にいた時と、 何も変わっていない。 思わずみとれてしまうような、 きれいな顔。 優しい中に鋭さのある眼差し。 イタズラっぽい何かたくらんでるような笑顔。 一つだけ違うのは、 彼がいつも会っていた時とちがって 白いガウンのような服を着ていること。 まるで、病人みたい。 ……って、病人なんだよね。