「うん……そうなんだ」


すると志乃の声は、途端に怒った響きになる。


「たまに電話したり会ったりしてたのに、
どうして何も言ってくれなかったの!?


私、なんにも知らなかったよ!?」


「……ごめん」



彼女に心配をかけてしまって

申し訳ないと思いながら、

ずっと考えていたことを口にした。


「……志乃には、
新しい友だちがたくさんいるから。

私なんてもう、いなくてもいいかと思って」


言った瞬間、耳が痛くなるような大声で怒鳴られた。


「バカっ!」