タクトの声って、聞いてるとすごく 安心する。 「彼女をかわいそうに思った神様は、 シリウスを太陽の次に輝く星にしたんだ。 どこにいても、 どんな夜でも、 空を見あげればすぐにシリウスを見つけられるように。 太陽の次に明るい星になって、 いつでも彼女が見つけられるように。 それから彼女は空を見るたびシリウスに語りかけ、 やがて死んで星になってからも、 二人は一緒にいることが出来たのでした」 私は目を閉じ、 シリウスの元にのぼっていた女性を思い浮かべる。 「……素敵な話」