それから何気なく付け足す。 「宇宙飛行士になれなくても、 普通に星を見に行けばいいんじゃないの?」 するといきなりタクトががば、と起き上がった。 そして私の手を強く握りしめる。 「わっ!?」 「行こう!」 「う、うん?」 急に目の前にタクトの顔があらわれ、 どきっとする。 「行こう!」 「え、どこ?」 「星、見に行こう!」 「……うん」 タクトが楽しそうなので、 思わず頷いてしまった。