「なればいいんじゃない? 宇宙飛行士」 そう言うと、タクトは少しさみしそうに 眉を下げた。 「でも俺、目が悪いんよ」 「それって関係あるもの?」 「視力が悪いと宇宙飛行士になれないんだ。 最近は少し緩和する動きもあるみたいだけど」 「……そう」 「そ。あと手術とかしてるとダメだし」 タクトの声が残念そうなので、 私も少しさみしくなってしまう。