私は食パンをトースターにセットし、 スイッチを入れた。 「今日はパン屋の方だっけ?」 そう問いかけると、 お母さんは楽しげに笑った。 「そう。またおいしい食パン持って帰ってくるから」 そうやって笑うお母さんを見ると、 申し訳ない気分になった。 私がスープをマグカップによそっていると、 後ろから声をかけられた。 「ねぇ、瑞希……」 「ん? 何?」