私は真顔でタクトを見つめる。 「つまりタクトは私がそんな冷酷な 人間だと言いたいわけだ。 ほーっ」 それからぷい、とそっぽを向く。 「やっぱり買うのやーめた」 「嘘だって、瑞希かわいい!」 「てきとうにおだてるのやめてくれますか?」 私が振り返ると、 タクトが優しく私の頬を撫でた。