「……ねぇ、止めないの?」 ちらりと彼を見つめると、 タクトもこちらを向いた。 「飛び降り?」 「そ、そう」 「自殺したいの?」 私は小声で答えた。 「う、ん……」 「止めて欲しいの?」 「うーん……」 そう言われると、私も迷う。 タクトはごろんと床に寝転んだ。 自由な生き物だ。