「そうかな」 「そうだよ」 タクトはもぞもぞ動いて、 私の隣に接近した。 「な、何?」 顔をあげると、 ぴったりとすぐ横にタクトの顔がある。 思いの外大きな手のひらが、 私の頭をがしがしと撫でた。 思わず心臓が跳ねる。 「な、なにっ!」