「オオゴトになっちゃうでしょ」 「それはなるね」 屋上から、じっと遠い空を見つめる。 「親にバレたくないから」 タクトの表情が悲しげな色に変わる。 「親には言わないの?」 私は両親の顔を思い浮かべ、目を伏せた、 「……言えないよ」