昔、昔…深い森の中…

猟師は神の使いだと言う、一匹の白い兎に出会った。



「…どうか見逃して下さい、猟師さん…」

兎は一生懸命、うったえた。

「え?君、しゃべれるのかい?!」

猟師は罠にかかった兎が、しゃべった事に驚いて目を見開いた。

「はい…私は神の使いで、今からお使いをしに行く途中なんです…」

「と、言われてもなぁ…う〜ん」

猟師は腕を組むと、神の使いに手を出していいものか、どうかを考え込んだ。

「そうだ!このお使いがすんだら、私は今生でのお役目が終わりますので…その後でしたら、あなたにつかまりに戻って来ますよ」

「それ、本当かい?」

「ええ、約束します」

「分かった、じゃあ、今は見逃してあげるよ…」

と言って猟師が罠をはずしてあげると、兎はお礼を言った。

「ありがとうございます、じゃあ、私は先を急ぎますので…」

と言って兎が立ち去ろうとすると、猟師が呼び止めた。