「本当にありがとうございます!
食べながら帰ります。」
ぺこりとお辞儀しながらお礼を言う。
すると、予想外の言葉をかけられた。
「もう遅いし、家まで送らなくていい?」
僕が引き止めてしまったし。と、にこやかに言う先生。
「そこまでご迷惑かけるわけには!
肉まん貰っただけで十分ですから‼︎」
顔の前でブンブンと手を振って、遠慮の言葉を並べた。
「それにここから家まで近いんです!
だから本当に全然っ大丈夫です!」
「そっか。本当に気を付けてね」
はい!と勢い良く返事をする私。
車に乗り込み、エンジンをかける先生を見つめていた。
目が合ったので手を振ると、先生は車の窓を開けた。
と、その時。
〜〜〜♪
すごく聞き覚えのある音楽が車の中から流れてきた。
