「美桜は、いいよね。私は…ずっとずっと病院の中で独り。」

確か、美桜の双子の妹は病弱だったっけ?

「やっと元気になったと思って、外に出たら、…また後退。病院の中は寂しくて。でもなんとなく、どこにも私は居られない気がした。」

「私を、救ってくれた陵は、美桜が好きで。本当に困ったけどやっぱり好きな人は幸せになってほしいから。でもある日、知ったの。美桜は、他に好きな人がいるって。」


「…。」
誰の事だかわかった。でもなんとなく、この子は寂しくて悲しい子な気がした。


「私は…彼に会おうと思った。」