「結局…

洋介と
付き合うようになったの。

泳ぎも勉強も
根気よく教えてくれた。

お互いの家族にも公認になって…
私達は
うまくいってるはずだった。

だけど
洋介が希望していた大学に
不合格になってから
少しずつ私達は
すれ違っていったの。

幼稚園教諭になるのが私の夢で
ずっと応援していてくれたのに
短大に合格して
こうして実習や勉強だらけの
忙しい毎日に
不信感抱くようになって…

はじめは平手打ち…

それから拳で殴る、
腰や背中を
蹴り上げるようになったの…。


私が悪いの…


洋介の機嫌
損ねて怒らせてしまうから。」


房総へと向かう
フェリーの灯りが
小さくなっていくのを
見つめながら話した。