―――――セトside――――
「大丈夫か!マナ!しっかりしろ!」
マナを抱き抱え揺らしてみるが目を覚まさない。
「くそっ……どうなってんだよ……」
悔しさで前を睨みつける
その時前方から声がした
「セト!マナ!」
「ルビー!」
どこから出てきたのか、
猫の姿のルビーがなに食わぬ顔で駆け寄ってくる。
「これはどうゆうことなのにゃ!?
マナは大丈夫にゃのか!?」
少し心配そうにマナに擦り寄る
「それがわかんねーんだ、俺も。急に前が……って言い出して倒れちまって……」
ルビーは少し考えてからセトに付いてくるように言った。
セトはマナを抱き抱えルビーについていく。
「道……わかんのか?」
「…………呼んでるのにゃ。」
「呼んでる?」
セトは次の言葉を待ったがそれ以上ルビーが口を開くことは無かった。
レッドカーペッドには時々マンホールのようなものがあって、そのうちの一つにルビーが飛び込んだ。
「……まじかよ……。」
マナをチラッと見て飛び込もうか考える。
……いくらなんでも……危なすぎる……。
俺はどうなってもいいけどコイツを危険な目にはあわせらんねー……。
「大丈夫だにゃ、中は浅いのにゃ。」
え?
セトの気持ちを察してルビーがいう。
「2mほどしか無いのにゃ」
「...ちっ...」
見透かされた感じが嫌だったのかあからさまに舌打ちをするセト。
その後セトはマナをだき抱えたまま下に降りた。
「よっ…と…」
「もう少しで着くのにゃ。」
「着くって…???」
「リク様のところにゃ」
自信たっぷりに言うルビーに対してセトは
なんでわかるのか首をかしげながらついていくしかなった。
