「......って、訳で」

「自業自得だ。それを君は事をあろうに全てを、ライト•ノーノ先生のせいにした」

「でも......エンデュ、事前に鏡粉の副作用を説明しなかったライト•ノーノも悪いだろう?」

「その通りだ、エンデュ。過去にライト•ノーノ先生が恩師だった事は私も知っている。しかし、今度のことはライト•ノーノ先生にも罪があるだろう」

「..................確かに......そうだな」

すると、ジュノは微笑んで言った。

「......分かってくれて、よかった」



............グゥ〜〜。



大きな音が突然、鳴り響く。何の音かと思うと、カゲンは言い出した。

「腹減った......。腹減って死にそうだ」

「私も......」

「ウカノミタマ行こうぜ?」

「バカ言うな。カゲン、その......みっともない包帯を巻き付けた腕で、両手と後ろ首筋が鏡と化したジュノと一緒にあの、高級店へ行くだと? ......おぞましい事を言うな。 ピンクブラッドにしよう。あそこなら、そこまで目立つ事は無かろう 」

「えー。あそこの店、評判悪いじゃんか。料理はまずいし、レアは客の扱いに荒すぎるし......」

「仕方がないじゃない。......本当に子供何だから」

そうして、ジュノとエンデュは料理店へと向かうため素早く支度をする。

「......」

それを黙って見つめるカゲン。その彼の隣には、いい子にお座りをしているイヴがいる。

「そうだ、エンデュ......」

「ん?」

「このシャツ、借りてもいいかしら? ......服、汚しちゃって」

そう言ってジュノは、ベッドの端に綺麗に折りたたまれて置かれてあった白シャツを手に取った。

「あぁ」

ジュノは、少しだけ汚してしまった上着を着替えようとゆっくりと脱ぎ始める。

豊満な胸が大分見えてくる所で、それを間近に目の前で見ていたカゲンは口を開いた。

「凄い......。見てもいいの?」

「っ」

顔を真っ赤にした彼女は、しまったと思った。

色々あって、疲れきっていた彼女は、目の前にいたカゲンの事をすっかり忘れてしまっていた。

「だ、駄目に、決まってるじゃない」

そう言って、後ろに体を向かせるとエンデュから借りたシャツに着替えた。

「なーにをやっている。......まったく」

エンデュは、一人呟くと先へ出て行った。

それでも、椅子に座るカゲンにジュノは言った。

「....分かった。あなたの今夜の晩食はパリパリロッテンフィンガーチップスね。
......それも......食べかけの」

そう言ってジュノは、小さな白いテーブルの上に置かれてある、エンデュの食べかけのパリパリロッテンフィンガーチップスに目を向けてから、彼女はエンデュの後を追うように出て行った。

「そんな......。い......行く......行くよ」

そう、ブツブツと言いながら立ち上がるとイヴの白いフサフサの体を撫でた。

イヴは気持ち良さそうな表情をする。そうすると、カゲンはイヴに相槌をしてから二人を追った。