「 えぇ、そうよ 」

カゲンは振り向くとジュノとエンデュの姿があった。
ジュノだけは、この雨の中全く濡れていない事を見て取れる。

「なんで、君だけ」

「彼がそうしてくれたから」

そう言いながらエンデュの方を見た。

「......自分はいいのか?」

「別に構わない」

彼は、再びトンネルに目を戻した。
しかし中々足を踏み入れる勇気が出ない。

「............怖いのか?」

「怖い? そんなわけ無いだろ」

だが、彼は中々進めなかった。

「それでも戦いの神か。............俺が先に行こう」

彼は、片足を道の入口へ踏み出した。
その振動で、道の模様はノワッと揺れ動く。



そのまま、エンデュは先へと進んで行った......。