............それから、ヴィーナスは親しい他国の王達を城に招き入れて話し合っていた。


城の二階の一番左手にある部屋


この部屋は 美しい窓が太陽の日差や、夕焼け、夜に輝く月によって光が照られ、幻想的な部屋となっている。



そんな美しい部屋に似合うよう、様々な花が飾られてあった。木のテーブルの上には、ほっそりとした花瓶に一輪のオレンジ色の薔薇が。壁に飾られている鏡には、コスモスと草を編んで、鏡の周囲を囲んである。


壁際には、美と愛の塊のように 美しく咲く
様々な花が飾られていた。ほのかな香りが
癒しを注いでくれる......。

「 ここの花は皆、セレネが見つ
けた花なんだとな 」

ゼファーは、風の神でありながら アネモイ国をおさめる王である。

「少し前までは、よく花を積んできたもの
だった......この頃のあの子は、元気が
ない。きっと、エンデュの力が失って来て
いるのが原因だろう......」

ヴィーナスは、そう言うと、心配げな表情を浮かべ......この部屋に広がる花畑を、ただ、見詰めた。