そこは......だだっ広い自然の実るホールだった。
ジュノはダについて行き、中央にたたずんだ。
壁際の周囲には、たどり着いたジュノとダをぐるっと囲む多くのアムールの神々に埋め尽くされている。
彼らの席の周りには木や、ハイビスカスの花、薔薇の花、そして良く見れば、鈴蘭やつくし、木には美味しそうな実がなっている。それは、何とも不思議だか、美しいホールだった。
しかし、ジュノの緊張は高ぶるばかりだった。体が、ガクガクと震え上がる......。
周囲の神々から、この新入りとしての自分をじっと見詰めて来る事には、それも、仕方が無い。
すると......
突然、ジュノの目の前で竜巻が起こり始め、ジュノの着ている一枚の紫色のワンピースは、ひらひらと動き、咄嗟にジュノは、めくり上がらないように、両手でワンピースの前側に手を押し当てた。
この竜巻は、これでもか......と言う程だった。しかし、それは直ぐに止み、止んだ竜巻から、豪華なシャンパンゴールドのドレスを着飾り、くるくると巻いたゴージャスな髪型、そして色白で一際美しい女神が現れた。
「見て、ヴィーナス様よ!」
「あら、もう来てくださったのね」
瓜二つの双子は、そう言い出した。
そう......この方が、ヴィーナス女王なのだろう。
ヴィーナスは、言った。
「皆の者! 騒ぐな。突然の特別な新入りに驚いたことだろうが、ここは、冷静になれ。ダによれば、これから、ここにいる女神が頼りになる時が必ず来るだろう」
......え?
何だか、大きな事になっているような気が。
私は、ただ......運がよかった。だから、ここに連れてこられた。......それだけなのに。
「まず、彼女を紹介をしよう」
そう言うと、ヴィーナスは、ジュノの背に手を置くとジュノを前へ誘導した。
「闇と傷を癒す力を持つ女神、ジュノだ。そして、ジュノの凄まじい力に右に出る闇の神は現れんだろう。それ程までに、素晴らしい女神を恐れていたダークネスの神々と女王ニュクスには、許せるものではなかった。それを重々、分かっていた一人のサンと言う若者がこの世界へ送って来たそうでな。私は、彼女を受け入れることに賛成したのだ」
すると、ヴィーナスはこちらへ体を向けると、微笑み、ジュノにだけ聞こえる小さな声で言い出した。
「闇の精霊の世話をアルと共に頼む」
そして、女王は再び竜巻を起こすと、あっという間に姿を眩ませた。
その瞬間、周囲の神々は力を抜き、ざわめき始めた。
「......凄い女神がアムール国に来たぞ!」
「そうだな。あの子には期待が持てそうだ」
「でも俺にとっちゃ、新しいライバルだせ?」
赤髪が魅力的な少年はそう言った。
「ハッハッハッ。これからのアムールは楽しみになって来たなぁ」
しかし、パリアは、楽しそうに笑って言い返す。
それは、皆、ジュノの話題に盛り上がっている様子だった。
そんな中、ただ一人、気味悪く笑う若者を除いては......。
ジュノはダについて行き、中央にたたずんだ。
壁際の周囲には、たどり着いたジュノとダをぐるっと囲む多くのアムールの神々に埋め尽くされている。
彼らの席の周りには木や、ハイビスカスの花、薔薇の花、そして良く見れば、鈴蘭やつくし、木には美味しそうな実がなっている。それは、何とも不思議だか、美しいホールだった。
しかし、ジュノの緊張は高ぶるばかりだった。体が、ガクガクと震え上がる......。
周囲の神々から、この新入りとしての自分をじっと見詰めて来る事には、それも、仕方が無い。
すると......
突然、ジュノの目の前で竜巻が起こり始め、ジュノの着ている一枚の紫色のワンピースは、ひらひらと動き、咄嗟にジュノは、めくり上がらないように、両手でワンピースの前側に手を押し当てた。
この竜巻は、これでもか......と言う程だった。しかし、それは直ぐに止み、止んだ竜巻から、豪華なシャンパンゴールドのドレスを着飾り、くるくると巻いたゴージャスな髪型、そして色白で一際美しい女神が現れた。
「見て、ヴィーナス様よ!」
「あら、もう来てくださったのね」
瓜二つの双子は、そう言い出した。
そう......この方が、ヴィーナス女王なのだろう。
ヴィーナスは、言った。
「皆の者! 騒ぐな。突然の特別な新入りに驚いたことだろうが、ここは、冷静になれ。ダによれば、これから、ここにいる女神が頼りになる時が必ず来るだろう」
......え?
何だか、大きな事になっているような気が。
私は、ただ......運がよかった。だから、ここに連れてこられた。......それだけなのに。
「まず、彼女を紹介をしよう」
そう言うと、ヴィーナスは、ジュノの背に手を置くとジュノを前へ誘導した。
「闇と傷を癒す力を持つ女神、ジュノだ。そして、ジュノの凄まじい力に右に出る闇の神は現れんだろう。それ程までに、素晴らしい女神を恐れていたダークネスの神々と女王ニュクスには、許せるものではなかった。それを重々、分かっていた一人のサンと言う若者がこの世界へ送って来たそうでな。私は、彼女を受け入れることに賛成したのだ」
すると、ヴィーナスはこちらへ体を向けると、微笑み、ジュノにだけ聞こえる小さな声で言い出した。
「闇の精霊の世話をアルと共に頼む」
そして、女王は再び竜巻を起こすと、あっという間に姿を眩ませた。
その瞬間、周囲の神々は力を抜き、ざわめき始めた。
「......凄い女神がアムール国に来たぞ!」
「そうだな。あの子には期待が持てそうだ」
「でも俺にとっちゃ、新しいライバルだせ?」
赤髪が魅力的な少年はそう言った。
「ハッハッハッ。これからのアムールは楽しみになって来たなぁ」
しかし、パリアは、楽しそうに笑って言い返す。
それは、皆、ジュノの話題に盛り上がっている様子だった。
そんな中、ただ一人、気味悪く笑う若者を除いては......。


