えー。
こんなのわかるはずがないじゃない。


まぁここはテキトーに


「3」の文字を記入する。


「はい、できた。」


「なにっっ!?」


目を点にして解答用紙を見られた、部員全員に



まさか。



「合ってる…合ってるわ!!!
世界チャンピオンでも、30秒かかったのよ!?
なのに、あなた!たったの3秒!?ありえないわ
それに途中式さえかいじゃない!!暗算ができるレベルじゃないのにっっ!」



あちゃー…

もっとテキトーに書いとけば。

いや、かなりテキトーだったんだけどさ。



「あ、あなた!入らない?いや、入って!
数学部にぜひ参加してちょうだい!」


ひぃぃ…!



「いや、無理!」

「逃げんぞ。」と赤に腕を引っ張れられ、なんとか数学部から出て、ドアを閉める。



「ハァ・・・なんだったの?」

「お前良くわかったな。」

「カンだよ。」

「知ってる。」


あっそ…。



ガラッ!


「ねぇ、入ってちょうだい!」


まだ諦めてないの?!


バタバタと追いかけてくる部長。


「逃げるぞ!」と、私達は端から廊下の端まで走った。