「ソーデスヨ☆
奈々チャン、可哀想ッス。」
…名前の忘れたチャラ男くんもありがとう。
二人の発言に、前の席の二人もコク、とうなづいた。
「………フン、まぁいい。」
と、不機嫌そうに教師は黒板にまた書き始めた。
ふ、ふぅ…。
よかった。
あとでみんなに、お礼言わなくちゃ。
バンッッ!!!
教室中に響きわたる、木の音。
いや、壁の音……。
それを叩いたのは、赤髪の男。
「新入生が来たって聞いたぜ…?
どこのどいつだ。」
ひっ!
わ、私?
「わ、わ、私です。」と、恐る恐る挙手。
「おー!いたいた!
お前、バンドしねぇか?!」
といい、私の机の前まで来た赤髪、
え、私が…?
「いや、あの…………
音痴のうえになにも弾けませんし」
「大歓迎!放課後、待ってる!じゃあな。」


