3人と鈴木くんが遊んでいる姿は実に微笑ましい。特に、他人に懐かない恵が鈴木くんにはすっかり心を許しているのを見ると思わず頬が緩む。

鈴木くんの膝の上は恵の定位置になりつつある。

「手伝おうか?」

「ううん、大丈夫。今日はカレーだから」

「俺、カレー好きだよ」

(なんだ……)

こんな簡単な料理でよかったのだ。

鈴木くんは何の変哲もないただのカレーを美味しいと言って食べてくれたのだった。