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(困ったわ……)

これでは計画が台無しではないか。

スーパーの安売りチラシを見ながら明日の献立をあれこれと考えてはみたものの、どれもピンとこなかった。

悩んだ挙句、結局いつもと同じようなメニューになってしまった。

見栄を張っても仕方ないと己を慰めてみるものの、やっぱり喜ばれるものを作りたかった。

「ただいま」

「おかえりなさい」

家に帰ると既に鈴木くんがリビングでくつろいでいた。

今日も陽と恵とひろむは鈴木くんの周りに集まって、ゲームやらマンガを広げていた。