家を出るまでに余裕があったので、携帯のメール受信履歴をチェックする。
佐藤さんからのメールはなかった。
正直に言えばへこむ。
(ずうずうしかったのかもな……)
彼女の力になりたいなんておこがましいのかもしれない。
見ている時は知らなかった。
廊下や食堂で見かける彼女はいつだって、明るく笑っていて。
思い悩む姿も、泣きそうな表情も一度だって見たことがなかった。
だからこそ力になりたいと思ったのだが。
(俺じゃ役不足かな)
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…