「お家?」 「やっと起きたの?顔洗ってらっしゃい」 鈴木くんはもぞもぞと動き出したひろむを下すと小さい声で尋ねた。 「7人兄弟?」 「うん、私が長女なの」 「うわ……すごい」 鈴木くんは本当に驚いているようだった。 私にとっては7人いるのが普通だけれど、一般の人の感覚だと多いのかもしれない。 私は椅子に掛けていたエプロンを手早く身に着けた。 早く支度しないお腹を空かせた姉弟達が暴れだしてしまう。 「ごはんが炊けるまで待っていてくれる?」