その鎖で縛りつけて


「ちょ…ちょっと…祐樹さん!
おおお、降ろして下さい…‼︎」


「まだ、だめ〜」


「あ、あの…要さんはいいんですか?」


「ん、何が?

…まあ、この後、要がどうするのか見ものだよね〜」


み、見もの…?


「あの…今はどちらに向かっているのでしょうか?」


「俺の車だけど、何か問題ある?」


「あ、あるというか…いや、あるんです…私の家は、要さんの屋敷…なので」


すると、祐樹さんは急に悲しそうな顔をした


「…そんなに要がいいの?」


「あ、い、いえ…そうじゃなく!
中川さんが心配するかな、って…」


「その辺は心配しなくていいよ
こっちから伝えておくから」


「パーティーはいいんですか?
今日は祐樹さんが主役なのでは…?」


「いいよ
多分、なんとかなるでしょ」


お金持ち様は何とかならないことも、何とかしちゃうのね…