「あ、あの…要さんは?」
「恐らくご自分のお部屋にいるかと」
今は中川さんが食後のコーヒーをいれてくれてそれを飲んでいる
ブラックでは飲めないからミルクをたっぷりといれてもらって
どうしよう…謝った方がいいよね
一応、お世話してもらっているのにあんなに失礼なこと言っちゃって…
「きっと詩織様が行かれると要様はとてもお喜びになられるかと思います」
「え?何でですか?」
中川さんは声を出さず、ただニッコリと微笑んだ
「…じゃあ後で行ってみます」
何だか気分は重いけれど
帰りも中川さんに送ってもらって
クマちゃんを抱きながら何て言おうか考えていた
特に話すこともないし、謝ったら自分の部屋に戻ればいいか…
