そうだ、あたし、財布すら持ってきてないんじゃん! 「だ…大丈夫です! 間に合ってますから!!」 だけど、おじさんは諦めず あたしの腕を掴もうとした。 「やっ…「おい、おっさん、人の彼女に何か用?」 そこにいたのは紛れもなく恭で。 「あ、いや、え、なんでもないよ。 夜道には、気をつけてね、お姉さん」 おじさんは、手をヒラヒラさせて駅の方へ小走りに去っていった。