けど少しは気にしておくべきだったと今思う。
あの後練習が終わったあたし達は体育着から制服に着替えるため、教室に戻った。そして亜琉愛は提出物を出していないことに気づいて急いで出しに行った。それと入れ替わるようにサッキーが入って来たのだ。
「あ…サッキー…お疲れ、様」
とりあえずそう言った。声が震えていないか心配だったけどがんばった。
「お疲れ様じゃないわよ。結城先輩とさぁ〜何話してたのぉ〜⁇」
サッキーはあたしを壁まで追いやると、そっと右手をあたしの首に添えた。
「別に、お金貸してもらっただけだよ」
話してたのがわかるということは見られたということだからあたしは素直に言った。不思議とこの前みたいにパニックにはならなかった。サッキーは怖かったけど、でもこの前のがあったしあたしはもともと弱いところを人に見せたくないタイプだから。強がった。
「お金を…借りたぁ⁇あんたありえないわ‼︎結城先輩に迷惑なの分からないの⁉︎」
ぐぐっとサッキーの右手に力が入るのがわかった。
「や…め…」
「頭イカれてるの⁉︎ねぇねぇねぇ‼︎‼︎そうやって結城先輩に媚びるの⁉︎」
「違っ…」
「何が違うの⁉︎違くなんかないじゃない⁉︎」
否定をしても、やめてと言っても、サッキーは止まらなかった。頭イカれてるのはサッキーの方じゃないかと冷静に思った。

