「…これは、まぁ…



よくできました、ってこと」




…やばい。



顔が



熱すぎる…!!!




至近距離のまま、俺の顔を見た長澤が少しだけ目を見開いて




「まっか…!「うるせー喋んなブー子!!!」



それ以上見られないように、慌てて長澤から離れて背を向けた。




バカやろっ!


そういうことは敢えて言うな!恥ずかしいだろーが!!!




まったく男心が分かっていない奴だ…!


と放り投げてあったカバンを持って、体育館の出口に向かう…




って。




「…おい!何してんだよ、行くぞ!?」




全然追いかけてこないアイツに痺れを切らして振り向くと、





「…うん!!」






長澤が笑顔で、俺の隣に並ぶ。






あぁ、と、その時思う。




たぶん俺、一生長澤には勝てない。




でも、それでいいんだよな。





――きっと。