「何すんの!?」 「んー?しかえし」 「しかえし!?」 「今まで、俺が待った分」 両手で、左右の頬をグインと引っ張る。 「ははっすげーアホ面」 やべー… 超カワイイ!! 「バカ五十嵐…!」 頬をつねられたまま、顔を真っ赤にして俺を睨む長澤。 「…バカはお前だろ?」 その顔が俺をどうしようもなく煽るんだって 全然、わかってねー。 まるで、吸い寄せられるみたいに 自分の唇を長澤のそれにそっと、重ねた。