「え…えーっと?」
俺の腕の中で、何が起こっているのかよく分かっていないらしい長澤が
体をグッと強張らせる。
…思ったより、長澤は小さくて。柔らかくて。
なんだかいい匂いが……
~~~っああ~!もう!!
「…おせーよ。ほんと、マジおせー!」
ギュゥウ、と、力いっぱいアイツの背中に腕をまわして、抱き締めた。
「だ…だって!」
「だってじゃねーよ、大体なぁ、とっくに気付いてんだよ、クラス全員。
なのに何で、お前だけいつまでたっても…」
「は、はぁ?」
「俺分かりやすいだろーが。相当わかりやすいだろーが。
なのにいつまでたってもお前だけ気付かねーから、仕方なく、手紙書いて、意識させようとしたのに…全く俺って気付かねーし」
「だ…だって!名前ないもん!気付くもなにも」
「めっちゃヒント与えただろうが!」
「は…ヒント?」
「ノート見せただろ!?
あれで“あれ、もしかしてこの字は!☆”ってピンとこいよどんだけ察し悪いんだよ」
「えぇ!?」
目を白黒させる長澤。
マジで、全く気付いてなかったんだな…!!
「そんなので気付くわけないじゃん!?」
「気付くだろ!フツー!そもそも!」
俺はアイツの肩を持って、少しだけ、身体をはなす。
あー…俺、絶対今顔、赤いよな。
…まぁいい。気にしねー。
もうこの際、全部言ってやる!!
「俺くらいしか、おまえを好きそうな男いないだろうが!!!」
…しかし、言った直後に頭に浮かんだ
7.長澤楓子 “3”票
という数字…
くそー!やっぱ生かしちゃおけねー!!!



