「おい、いい加減教えろよ」
「だから~、プライバシーの保護「何がプライバシーだ!いいから教えろって!」
全ての授業が終わった、放課後。
俺は室谷に、長澤に投票した奴について詰め寄っている。
ちなみに今日からテスト週間のため、部活はない。
「それ、知ってどうすんだよ?」
「シめる」
「何でだよ。
別にお前、長澤の彼氏でも何でもないだろーが」
彼氏でもない奴にそんな権限ねーし?
と涼しげな笑みを浮かべる室谷にイラッとくる俺。
「こ、これから彼氏になるからいいんだよ…!!!」
…たぶんな。
「ふ~ん?」
室谷は特に言い返してもこず、何か含んだように笑うだけ。
くそっ、無駄にイケメンなのがムカつく!!!
「帰る」
俺は室谷から聞き出すのを諦め、カバンを持って席を立った。
もういい、やめだ。
こうなったら、自力で長澤に投票したヤローを見つけ出す!!!そんでぶちのめす!!!
待ってろよ!?
なんて人知れず闘志に燃えていると
「今お前がやるべきことは、それか?」
「…は?」
振り向くと、口元に微かな笑みを浮かべたままの室谷。
なんだよ、やるべきことって…
「さっきも言ったけど、お前長澤の彼氏でもなんでもねーし?
投票した奴シめる権利とかねーから」
「…でも」
「いつまでラブレターの犯人探しやらせてんだよ」
呆れたようにため息をつく、室谷。
「アイツが気付くの待ってたら一生かかるぞ、マジで」
「……かもな」
…マジで、あんなに鈍感だとは思わなかった。



