「よし、じゃー20分休憩!」
「ふー、終わった終わっ…って大矢!?」
ゲーム練が終わるやいなや、
俺は水分補給もせず、体育館の外に駆け出した。
向かう先はもちろん…
「…中入れよ」
「い、五十嵐!」
…アイツのところ。
長澤はドアのところに立ったまま、スマホを見ていた。
…なんで他のどうでもいい女子たちが中で見てて
お前が外から見てんだよ。
まぁ、今日は…
見てくれてただけでも、嬉しいけどな!
「…どう、だった?」
サラッと、何でもないことみたいに聞くつもりだったのに。
…やべ、声が震える。
「見てた、だろ?」
「あー…うん。
まぁ…がんばってたじゃん。五十嵐にしては」
…ダセーくらい、緊張してる俺にも気づかず
長澤はいつも通りの、上から目線。
「ずいぶん上から目線だな、ブー子のくせに」
でも、そんなお前が好きなんだよなぁ。



