ドキドキしながらジャージから制服に着替え、バスケ部の奴らと教室に向かう。
…あれでもう、アイツがイタズラだと思うことはないだろ。
…俺は本気だ。
だから
お前も本気で受け止めろ!!
「…よっ!ブー子!」
アイツのことばかり考えていたら、反対側から俯き加減に歩いてくる長澤に遭遇した。
その途端
「ゲッ、五十嵐…!」
大袈裟に顔を歪める長澤。
「ゲッてなんだよ」
失礼な奴だな。
俺は同じクラスの誰よりも早くお前に会えて、実はテンションあがってんだぞ!?
走って長澤の傍に行くと、長澤は俺から気まずそうに目を逸らした。
「別に…」
…ん?なんだ?この反応。
いつもなら、「朝から五十嵐の顔見るなんて最悪!バカ!」くらい言ってきそうなものなのに。
「…なんだよ、こっち見ろよ」
足元に視線を落としたままの長澤の顔を、ヒョイッと覗き込むと
「こっち見ないで…!」
顔を見る前に、思い切り突き飛ばされた。
「いてっ!何すんだよ…!」
…って。
思わず文句を言うのも忘れて、立ち尽くす俺。
「…おまえ、顔赤…」
長澤はなぜか顔を赤くして、俺を睨みつけていた。
そんな俺の言葉が更に気に障ったらしい。
「う、うるさいっ!五十嵐のバカー!!」
カバンをギュッと両手でつかむと、教室に駆け込もうとする長澤…
「っ待てよ」
無意識のうちに、その腕をつかんで引き留めていた。



