そう言う五十嵐の顔は



「まっか…!「うるせー喋んなブー子!!!」




五十嵐がクルッとあたしに背を向ける。




一瞬で、はなれてしまった熱。



それを思い出すみたいに、唇に触れる。





…なんだろ、すっごい



熱い。






「…おい!何してんだよ、行くぞ!?」



カバンを持った五十嵐が、ちょっと拗ねたように振り返って




「…うん!!」








…あたし達はまだ、始まったばかりだ。