「五十嵐…熱でもあるの!?」




さっき顔真っ赤だったしな。



思わず額を触ろうとすると




「ばっ…ちっげーよ!」



物凄い勢いで振り払われた。



むー、感じ悪い。



「つーか見るのか見ないのか、どっちだよ?」



なぜか少しキレ口調の五十嵐。



「…し、しょーがないなー…

そこまで言うなら見てあげるよ」




「はぁ?おまえ…自分の立場わかってんのか?」




ブツブツ言いながらも、あたしにノートを差し出す五十嵐。



でも、意外にちゃんとやってきてるっぽい。




あたしは心の中でありがとうを言って(直接は言えない)和訳を写し始めた。




少しして…




「おい」


「なに」




今集中してるんだけどな。




「…な、なんか気付くこと、ねーか?」



「えー?」




今日の五十嵐はナゾナゾでもしたい気分なのだろうか、さっきから。




「うーん…字、汚いね」



「ちげーよ!!!」




五十嵐がバンッとあたしの机を叩いた。