1組の前に来たのはいいけど
どうしよう。誰に聞こうかな?
あっ!伊吹だ!!
今日も女子に囲まれてんなぁ
まぁ、全部スルーだけど。
詩織ちゃーん!!
誰かが名前を呼んだ。
『あっ!光くん!』
『どーしたの?伊吹に何か用?』
『あっ、ううん。あのね佐藤くんって人呼んで欲しいの。』
『えっ?なんで佐藤??』
『この前のお礼言って無かったから』
『あー、そゆこと!おけおけ』
佐藤ー!!って大きい声で光くんが呼んだ。
呼んで振り返ったのは
長身で、髪は短くスポーツマンって感じがする。
制服もきちんと整えてる。
ダラダラしてる伊吹とは大違い。
その、佐藤くんが近づいてきた
『あ!この前の!!大丈夫?』
『はい!すっかり良くなりました。あのッこの前はありがとうございました!』
『いやいや、イイよ。それに助けるのは普通だから』
『でも、私重たいのに・・・・』
『そんな事気にしてたの?全然軽いよむしろ、カブトムシが重いぐらい!』
ぶっ、、!!
カブトムシ!?!?
『ふふっ、』
思わず笑みがこぼれた。
『やっぱりね』
『え?』
『神山さん素直だし、とっても可愛いよ』
可愛い!?私が!?
無い無い。
『え?無自覚??ふふっ、面白いね』
『可愛いって、男の子から初めて言われました。』
『あははは!!』
びくっ!
いきなり大爆笑の佐藤くん
『面白いね!!あのさ、よかったら俺と友達にならない?』
『はぁ、別にいいですよ!助けてもらったし!』
『ぢゃ、宜しく!俺の事は翔って呼んで
いいから!!』
『えっ?ぢゃあ、私も詩織でいいです。
』
『おけおけ、そんじゃ!またね、詩織ちゃん』
ドキっ・・・・!!
自分から、詩織でいいって言ったのに
ドキドキしちゃったよ。
翔くんはいい人っぽいから
それを通じて伊吹と仲良なれるかなぁ
って、それは利用になるか!
自分ですすまなくちゃ!!
