「はぁああぁー…つっかれたーーーーー」

段ボールの山は、目の前に立ち塞がり、これが、きれいに片付く日なんて永遠に来ない気がしてくる。


10年ってのは、やっぱり相当な年月なんだな…


そんなことを思いながら、身体を一旦フローリングの上に投げ出してみる。

あたしは、川田朱里(カワタアカリ)。28歳。


10年前、もう戻らないだろうと思っていた町に…帰ってきました。