天使の戯言

「殺戮天使、ねぇ……」



再び騒がしくなった教室内では私の呟きなど誰にも聞こえない。



「……迷惑なヤツ」





被害者世代である中高生を中心に、テレビやネットでも毎日のように名前を見かける殺戮天使。


しかしヤツが騒がれれば騒がれるほど、私、天使有羽子(あまつかゆうこ)は憂鬱な気分になっていくのだった。