「美咲っ!」


駅前で私の彼氏、隼人が呼ぶ。

今日は隼人の家に遊びに行く日。

わざわざ駅まで迎えにきてくれたのだ。


「やっほ〜。じゃ、行こっか。」


私たちは手を繋ぎゆっくりと歩き始めた。

すると彼の片手に小さな紙袋が握られていたのが見えた。


「なぁに?それ。」


私は指を指しながら興味津々で彼の顔を覗き込む。


「んー?これ?」


そう言うと彼は立ち止まり、袋の中から箱を取り出した。

ピンクの可愛い箱。

その中には女の子らしいネックレスが入ってた。


「可愛いぃ〜♡」


「本当?良かった。」


彼はそう言うと私の後ろに周りネックレスをつけた。


「え?これ私に?」


ビックリした顔で私が言うと彼は笑い、


「当たり前じゃん笑 他にあげる人なんていないし。高校入学祝い。」


「ありがとぉ〜♡」


ほらね。とっても優しい自慢の彼氏。

でも好きかどうかちゃんと分からないってちょっと罪悪感。