幻のお姫様**


「HRを始めるぞー。ほら、早く席につけー」

今日の一時間目は総合。
何するんだろう……?

そんな事を考えていると、いつの間にかHRは終わっていた。

キーンコーンカーンコーン……

チャイムが鳴った。
みんな一斉に静かになる。

「一時間目の総合は委員会と体育祭の種目決めだ。」

委員会かぁ……。
図書委員……やりたいなぁ。

「おい。」

小さな声で樹君が話しかけてきた。

「何?」

「お前……委員会やる?」

委員会……?

「うん。図書委員やろうと思ってるけど……?」

「じゃあ俺もそれにするわ。」