「えっと……藤咲 絵美里です。好きなこと?好きなことは……うーん。あ、バスケです。」

……え?
こいつもバスケが好きなのか?
運動ができるようには見えないが…?

思いきって聞いてみる。
「お前もバスケ好きなんだ?」
反応がない。
何故かずっとこっちを見てる。
ちょっとからかってやろうか?
「おい。何見つめてんだよ?」

「なっ……!見つめてなんてないし!」
顔を真っ赤にしながら答える藤咲。
今度は百面相してるし……。
「……おい。お前……何百面相してんだよ?」
堪えきれずに、クスクスと笑ってしまった。
「あ、いやっ…あの、えっと、樹君の顔が……あまりにもキレイ…だった、から。」
顔を更に真っ赤にしながら言う藤咲。
思わず赤くなる俺の顔を、藤咲は
「どうしたの?顔赤いよ?」
と顔をのぞきこみながら聞いてきた。

ヤベェ。可愛い……。

俺は、思わず
「な、何でもねぇよ。」
と言って顔を背けてしまった。

今まで女と話しててもこんなことなかったのに……。
一体どうしたんだ?俺は?

でも、何故かあいつに興味がわいた。