「おい、宗太。」


チャラ男は
必ずこのセリフで呼んでくる。


この言葉に
俺は1度も返事をしたことはない。


それでも
やつはついてきた。


別に
迷惑ではないからなにもしない。






「…試験勉強しねぇ?」


俺は
入ってくる校舎を間違えたかもしれない。

まさかここは
がり勉クラスか?

俺は
教室を調べようとした。




「いやさぁ
ちょっと勉強しないとヤバイかなぁって
思ってさぁ。」

チャラ男が言った。



俺は目線を
教科書に戻した。


「…まぁ、頑張れ。」




俺は
シャーペンを持った。

ついでに
ノートを開く。


もう話しかけるなオーラを
体にまとわせた。







「…1位、取れよ」









その一言だけ置いて
シャットアウトした。