駅で 宗太くんは騒がれていた。 それはそこに 人だかりかできるほどに。 『美人薄命』 本当にそうなのだ。 弱々しいほど 背が高く細い身体。 優しさが滲み出るくらいの 笑顔と立ち姿。 もう 声にはできないけど、 彼の気持ちは伝わる気がした。 弱々しく 儚いと言っていいほど、 大きくて小さい光。 「…宗太くん」 引かれる手を 強く握った。 それに気づいて 私を上から見た。 私たちの差は 大きかった。